米沢青年会議所 理事長所信
今年度理事長写真
2012年度 米沢青年会議所理事長所信
第51代理事長 満田 隆之

はじめに

昨年創立50周年を迎えた米沢青年会議所は、新たな半世紀へ向けて歩み始めます。これまで多くの先輩方が、JCの3信条である“修練・奉仕・友情”を胸に、米沢・川西の地を拠点として活動を繰り広げてこられました。そうした先輩方の尽力や地域の方々の理解があってこそ現在の米沢青年会議所がある、ということを忘れることなく、この一年間を歩んでいきたいと思います。

2011年3月1日に社団法人米沢青年会議所は公益社団法人へと、県内の青年会議所で初となる法人格移行を遂げました。全国の700余りの青年会議所の中でも、18番目の法人格移行となりました。我々は、ただ単に法人格を移行しただけでなく“公益”という高い理念を社会に向けて掲げたのです。そうした理念を数々の事業や活動の中で示していく“使命”があります。昨年に続き“公益社団法人”としての礎を築いていける法人格移行2年目にしようではありませんか。

我々青年会議所メンバーはそれぞれの生活があり、それぞれの仕事をしながらJC活動が展開されています。やはり、生活や仕事あってこそのJC活動です。多忙な中でもうまく時間をつくり、可能な限りJC活動に取り組んで欲しいし、私自信もそうありたい。一生懸命取り組んだメンバーこそが味わえる“感動や達成感”が2012年度にも必ずあります。公益社団法人米沢青年会議所の新たな半世紀への幕開けとなる2012年。我々70余名が同じ旗の下に集い、50年の歴史と誇りを胸に、メンバーひとりひとりの心と力をあわせ“積極的な変化を創造する”新たな一歩を踏み出そう!


東日本大震災 ~東北地方の復興に向けて 温かい風を送り続けよう~

2011年3月11日、千年に一度という大震災が東北の地で発生し、そこに暮らす我々の脳裏に深く刻まれることになりました。震災直後の3・4月中、山形ブロック協議会の災害支援の担当委員長という役職にあった私は、仕事以外の時間は可能な限り県庁の災害ボランティア支援本部へ詰めていました。そんな中、福島原発の建屋が水素爆発により崩壊。その日の夜、県庁の一室に情報が飛び込んできました。福島県から米沢に避難してきた人のために、毛布を集めている集団がいる、と。紛れもなくその集団は、米沢青年会議所のメンバーでした。その後も、自らも不自由な生活が余儀なくされていく中、避難所での炊き出し等を率先して展開。何一つマニュアルすらない中で、メンバー各々が、“今自分にできることは何か”を模索しながら行動していたと思います。私はその頃、被災された方への直接的な支援活動ができずに歯がゆさを感じながら、県庁で情報収集、情報発信や支援物資・支援活動の調整しか出来ずにいましたが、米沢で展開されたメンバーの姿を想い、胸が熱くなりました。


大震災の被害が報じられ、東北地方を襲う幾多もの余震を憎みながら、口にした昭和天皇の歌があります。


降り積もる 深雪(みゆき)に耐えて 色変えぬ 松ぞ雄々(ゆゆ)しき 人もかくあれ(歌会始 昭和21年 昭和天皇御製)


大東亜戦争の終結から数カ月しか経っていない1946年の正月。昭和天皇が、日本各地が焦土と化し国民が敗戦に打ちひしがれているときに、皇居の松を見ながら詠まれた歌と伝えられています。降り積もる深い雪に、多くの木は葉が落ちて色も変えている。その中で松は全く衰えず色を変えていない。人もこうあって欲しい、と詠まれた、と伝えられています。日本の歴史の中で最も困難なときに、昭和天皇はこの歌を詠んで国民を励まされたのです。それ以来、我々の先輩である日本国民は、まさにこの心意気で“明るく豊かな社会”つくりに努力を重ねてきました。 被爆50年を迎えた1995年8月9日午前11時2分。大学時代を過ごした九州・長崎まで訪ねて来てくれた友達とともに、爆心地公園でその時を迎えました。黙祷をささげる静粛な時間が過ぎ、その静寂を破るかのように蝉しぐれと原爆犠牲者を追悼する教会の鐘が辺りを包みます。その時、ふと友達が口にした“この街は、どうしてここまで復興できたんだろうね”という問いに、自分からは答えられませんでした。後日、長崎に生まれ育ち長崎を愛してやまない友人にそのことを尋ねると彼はこう答えてくれました。それは“人の力だ”、と。

日本の抱える問題、地方や地域の抱える問題、いつの時代でも様々な問題が生じ、決して尽きることはありません。しかしながらそれを解決し、乗り越えていくためには、“人の力”が必要です。我々、米沢青年会議所メンバーの力を結集し、それがたとえ小さな一歩でも、かけがえのない一歩を踏み出そうではありませんか。そして、我々が地域を照らす光明となり、輝やける米沢・川西、山形、東北、そして日本の未来へと繋げていきたい、と切に願うのです。

東日本大震災の被災地が復旧するまでは、直接的な被災地支援も大切なことだと思います。我々の活動は微力かもしれませんが、決して無力ではありません。細くても長い継続した支援活動を展開したいと考えます。一方で、我々が出来る限り日常に近い生活を行っていくことも、巡りめぐって間接的な被災地支援の一助になる、という言葉を耳にしました。様々な活動や事業を通し、米沢青年会議所の元気とエールを、温かい風とともに被災地まで送り続けよう!


我々JCは 何を目指す団体なのか?

先輩から教えていただいたひとつに“変革の能動者たれ!”という言葉があります。普段日常で聞き慣れない言葉でもあり、それをどう理解し解釈したらいいのか、正直うまく説明することができずにいました。2011年度の出向先の山形ブロック協議会で意見交換していたときに、脳裏に刻まれた言葉があります。私が大変お世話になったメンバーが、数年前にとあるセミナーで聞いた話、として紹介してくれました。

講師の人がある人から「JCとは、何をする団体ですか?」と質問されたというのです。

ありがちな質問です。メンバーによって考え方は様々だと感じながらも、この時講師から聞いた言葉が一番説得力がある、と彼は感じたというのです。


「JCとは、“積極的変化を創造する団体である”」 と。


JCは明るい豊かな社会創造の為に、その時代に求められているものを追求し、社会や市民を対象に運動を展開していく団体でもあります。2011年度の山形ブロックのテーマでもあった「進取の精神を抱き、地域とともに歩もう」にも合致するところです。ぜひそうした団体でもあるのだという思いを胸に、一年間の活動を展開していきましょう。そして、より多くの市民から認知され、理解され、我々メンバーとともに共感しあえる事業を構築していくことが、公益社団法人としての“使命”であるといえます。ちなみに“積極的な変化を創造する”とは、2011年度から唱和しているJCIミッションにもある“Create Positive Change”にも直接繋がる言葉でもあります。


日本人の行動に関するイメージを打ち破る ~率先して行動する~

有名なジョークにタイタニック号の救命ボートの話があります。ボートには全員乗り切れないので、女性と子供を助けるために、何人かが犠牲にならなくてはならない極限の話です。船長が乗客に状況を説明して、まず英国人に「貴方はジェントルマンだ」というと、彼は悠然たる態度でボートを離れました。米国人には「貴方はヒーローになれる」と言うと、ガッツポーズをして海に飛び込みます。ドイツ人には、「これはルールなのだ」と言うと、彼は納得して海に消えました。最後に日本人に「皆さんそうしていますよ」というと彼は周りを見渡してから海へ飛び込んだ、というジョーク話です。

国際的な比較文化論的な立場では、残念ながら日本人の行動に関するイメージは「皆さんそうしていますよ」といった言葉に集約されてしまうようです。しかしながら青年会議所メンバーとして、決してそのような日本人像を志向して欲しくはありません。自ら考え、率先して行動していく、そんな後ろ姿こそが明るい豊かな社会を次代に引き継いでいく懸け橋になると思うのです。

JC綱領にもあるように、

「社会的・国家的・国際的な責任を自覚し 志を同じうする者 相集い 力を合わせ 青年としての 英知と勇気と情熱をもって 明るい豊かな社会を築きあげよう」

その思いを胸に、メンバー一同が力を合わせ“明るい豊かな社会”の創造を目指して2012年度の一年間を過ごしていきたい。


最後に

 第51代理事長予定者として多くのメンバーから推挙していただき、大変光栄なことと感じております。“人は人に磨かれる”、という言葉があります。様々な人と出会い、議論を重ねて共有し、人間としての成長も遂げられます。これから始まる2012年の一つ一つの事業を通して、“修練・奉仕・友情”を高め、メンバー全員で喜びを分かち合いたい。私もLOMメンバーとしての、一番のトレーニングを積ませていただきます。

多くの先輩方の思いの詰まった米沢青年会議所。50年の重い歴史を感じながら、青年会議所での活動を通して、明るく豊かな社会つくりのため、平成24年を率先して行動することを誓い、公益社団法人米沢青年会議所 第51代理事長予定者の所信とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。



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